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13:00〜16:00 |
期待されるセカンドキャリア
−よりよく生かそうもてる能力−(グループワーク) |
話題提供者:看護ボランティア部 柴野ノブエ、本多アサエ、岡田登志、辻谷美己子、杉嶋千代子 |
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話題提供者の話を聞いた後、2つのグループに分かれてディスカッションを行い、その後の発表では「参加して感じたこと、思ったこと」「今から、私のできること」をテーマに自身のセカンドキャリアへの展望を述べました。 |
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【話題提供の内容】 |
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●地域は、看護職のボランティア活動を今、なぜ必要としているのか(柴野ノブエ) |
病院の経験や知識だけではこれからの高齢社会における看護職の役割は果たせないと感じ、看護ボランティアの会を設立した。自分の持っている知識や技術を自らの利益のためだけでなく、市民のため、地域のため、看護職全体のために役立てる意識が看護職には不足しているとも感じている。こうした活動は一人が始めることで、周りにも広がっていくものであるという観点からも研修参加者には看護の輪を広げる役割を担って欲しい。誰かのために力を合わせていくことは、生きがいや人生のクオリティにも資するものと考えている。 |
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●介護認定審査委員会委員として関わった中から見えてきたこと(本多アサエ) |
介護保険認定審査員は医療・保健・福祉の分野から成る5名で構成されるが、医療に関してはドクターが前に出てくる傾向がある。しかし、審査の中で重要なのは「介護の手間や時間」を計ることであるということを考えると、看護職の方がそれを正確に計れる側面もあるように思う。認定審査においては、看護職は医師と同等の立場で関わることができる。そのことがひいては、介護保険認定の客観性・公平性を保つことにもつながると考えている。 |
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●ホームヘルパー2級養成講座実技講師から見えてきたこと(岡田登志) |
ホームヘルパー2級の看護実習で感じるのは、年齢・性別・動機等さまざまな受講生の指導にあたり、同じ言葉でも相手によって受け止め方や理解の仕方が異なることの難しさである。また、気づかない内に専門的な看護用語を使用していることもある。こうした講習に際しては、ヘルパーになろうという相手の気持ちに沿って一緒に考える姿勢が必要だと感じている。また、豊かな経験を持つ看護職が地域で活躍することで、世間一般における看護師像のイメージアップを図って欲しいと願っている。 |
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●デイケア事業に関わって見えてきたこと(辻谷美己子) |
定年後に福祉施設のデイケアに関わりたいと考えたのは、生まれ故郷の高齢者のために何か役に立ちたいという思いからであった。業務内容は、利用者の送迎、緊急時の対応、異常の早期発見、感染防止、着脱の介護、排泄の介護と多岐に渡り、体力的な疲労が大きい。しかし、介護職員や事務職員から看護師がいることが安心感につながるといってもらえる喜びは何物にも代え難い。利用者と家族、職員との信頼感を増す上でも、介護の現場で看護師が利用者とドクターとの間に立つことは、意義あることと感じている。 |
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●病院総合案内から看護職に求められていること(杉嶋千代子) |
定年後に総合案内として組織の外から看護職を見て、「患者さん=お客様」という意識が足りず、職場でのマナーが徹底していないと感じている。患者に選ばれる病院であるためにも、患者満足・職員満足・病院満足のすべてを満たせるようなサービス体制の確立が必要である。患者の健康を考えると、車いすを利用するより時間がかかっても歩く方がいいケースもあり、そのような場合は診察場所まで付き添うといったきめ細やかな対応を心がけている。医療サービスの向上に総合案内の果たす役割は大きいものと思う。 |
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【各グループの発表より】 |
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●Aグループ |
現職の看護師やブランクがある看護師等さまざまなメンバーがいる中で共通していたのは、有料でも構わないので、このような研修の期間を長く、内容を深くして開催して欲しいという要望であった。その他にも、研修の経験を生かして訪問介護とデイサービスを開業したい、50歳以上を対象とした研修を充実して欲しい、収容とは違う精神科のあり方を学ぶ機会となり有意義であったなどの意見が出た。今から自分ができることとしては、ボランティア活動に参加したい、多くの悩みを抱える社会の問題に看護職として貢献したい、看護教育や後輩の育成にも積極的に関わりたいといった意見があり、多くの学びを得ることができたと思う。 |
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●Bグループ |
研修の感想としては、免許を持ってボランティアをするということの意味の重さを実感した、看護職は病院で井の中の蛙になりがちであり患者以外の人とのコミュニケーション能力を身につけることが必要、講義のレベルが高くて手が届かないという思いを抱いた、看護職でなければできないこともあるのではないか、研修への参加によって目的ができたなど、さまざまな意見があった。これから実践できることについて、共通の結論は出なかったが、それぞれに自分の目標に向かって何かしようという前向きな気持ちになれたと思う。看護の国家資格を持つ者として、70歳までは働いて国民に返さなくてはというつもりで頑張りたい。 |
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●全大会 |
最終日の全体会では、5日間すべての研修参加者に修了証が授与されました。 |
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