トップページ神奈川県看護協会:モデル事業活動報告 > 起業家・施設管理者としてのセカンドキャリア(1) 田中香南江さん

モデル事業活動報告:神奈川県看護協会
3月8日月曜日
13:00〜16:00 起業家・施設管理者としてのセカンドキャリア(1)
−グループホームの起業と運営の実際−
講師:活人会痴呆性高齢者グループホーム横浜はつらつ所長 田中香南江
田中さん画像 定年退職後、グループホームを起業した経験に基づいて、看護職の起業についてお話しいただきました。
 
【講義の概要】
1.はじめに(痴呆性高齢者グループホームとの出会い)
行政の中で保健士として勤務した経験から介護の問題に関心を持ち、国内初の痴呆性高齢者グループホーム「函館あいの里」を見学したことを機に、自分もいつかグループホームをやりたいと考えるようになった。
2.痴呆性高齢者グループホームの誕生
これまで、保育園の園児、中学校の生徒を対象に、パワーポイント(当日は紙芝居にして配布)を用いて手洗いの方法について健康講和を実施している。事前に担任教諭と情報交換し、対象に合わせたプレゼンテーション内容を検討し、実施したところ、インフルエンザの罹患率が低下した施設があった。対象が理解できる言葉、興味を持てる教材を開発し、担任教諭と充分に相談した上で実施することが重要である。
3.痴呆性高齢者グループホームとは
グループホームにおける経営管理者の役割は、痴呆になってもその方らしい、豊かで明るい生活を最後まで送れるよう、活力ある日々を支えて寄り添うようなケアが実践できるよう質とコストをマネジメントすることである。外部・内部評価を実践し、地域社会に開かれたグループホームになるよう調整することも重要である。
4.痴呆性高齢者グループホームの立ち上げ計画について(開設に向けて)
●計画・・・活人会の理念「子どもから高齢者までの地域支援」のもとに、老人保健施設を計画する段階でグループホームの併設を計画。横浜市と国に老人保健施設併設の申請を提出。
●建物・・・市の老人保健施設併設グループホームへの建設補助金制度を申請し、設計段階では「家」であることを関係者と意思統一。
●人材・・・内定者に対し事前学習と研修を実施。グループホームのケアの理念の徹底を図る。
●地域理解・・・痴呆への理解を進めるため、町内会、社会福祉協議会、民政委員会、児童委員会などの役員会で開設予定パンフレットを配布し、説明を実施。
5.痴呆性高齢者グループホームの運営について
グループホームにおける経営管理者の役割は、痴呆になってもその方らしい、豊かで明るい生活を最後まで送れるように、また、活力ある日々を支えて寄り添うようなケアが実践できるように質とコストをマネジメントすることである。外部・内部評価を実践し、地域社会に開かれたグループホームになるよう調整することも重要である。
6.まとめ
厚生労働省老健局長の私的研究会である高齢者介護研究会は、平成15年に「2015年の高齢者介護」を発表。高齢者の尊厳を支えるケアの確立への方策として「新しいケアモデルの確立:痴呆性高齢者ケア」が取り上げられており、グループホームの方法論は痴呆性高齢者ケアの中で重要な位置を占めていくものと思われる。
 
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